済生会は、明治天皇が医療によって生活困窮者を救済しようと明治44(1911)年に設立しました。100年以上にわたる活動をふまえ、日本最大の社会福祉法人として全職員約64,000人が40都道府県で医療・保健・福祉活動を展開しています。
済生会は、405施設・437事業を運営し、66,000人が働く、日本最大の社会福祉法人です。全国の施設が連携し、ソーシャルインクルージョンの推進、最新の医療による地域貢献、医療と福祉のシームレスなサービス提供などに取り組んでいます。
主な症状やからだの部位・特徴、キーワード、病名から病気を調べることができます。症状ごとにその原因やメカニズム、関連する病気などを紹介し、それぞれの病気について早期発見のポイント、予防の基礎知識などを専門医が解説します。
全国の済生会では初期臨床研修医・専攻医・常勤医師、看護師、専門職、事務職や看護学生を募集しています。医療・保健・福祉にかかわる幅広い領域において、地域に密着した現場で活躍できます。
一般の方の心身の健康や暮らしの役に立つ情報を発信中。「症状別病気解説」をはじめとして、特集記事や家族で楽しめる動画など、さまざまなコンテンツを展開しています。
この夏は例年に比べ梅雨明けがかなり遅れましたが、梅雨明けと同時に酷暑が続いています。気象庁発表の1カ月予想でも、8月は全国的に高温で、特に残暑が厳しくなる見込みです。
毎年のように熱中症への注意喚起が行なわれますが、今年は特に新型コロナウイルス感染症対策として、マスクの着用が欠かせない状況になっています。しかしマスクの常時着用は、口元が湿ってのどが渇きにくく、のどが渇いている感覚も鈍るためにいつもより水分をとらない。また熱がこもって呼吸がしづらいなど身体への負担も大きく、より「かくれ脱水」や熱中症のリスクが高まります。
そこで、「かくれ脱水」委員会の副委員長で、済生会横浜市東部病院・患者支援センターの谷口英喜センター長に、この夏、コロナ禍での熱中症に対し、特に注意すべき点を改めて教えていただきました。
「私たちにとって、マスクを着けて真夏を過ごす経験は初めてです。それだけでも負担ですが、もうひとつ大きな熱中症リスクが立ちはだかっています。それは、経験したことのない酷暑です。気温が40度近い酷暑は、身体的にも精神的にもこたえます。実際に、高齢者層を中心として熱中症患者が増加しています。
皆さんにお願いしたいことは、『熱中症警戒アラート』が発令されたら不要不急の外出は避けて、屋内でエアコンをつけて過ごすこと。夜間にも気温は下がらないので、熱中症対策のためにエアコンは継続して使用してください。そして、十分な食事と屋内にいるときでもこまめな水分補給を心がけましょう。
やむを得ず外出する必要がある場合は、暑い時間帯を避け、次の3つのトル(3トル)を実行してください。
①10分おきに人と距離をトル ②その際にマスクをトル ③水分をトル
3トルを定期的に実施することで熱中症リスクを低減できます。皆さんの命を守るために、そして新型コロナ感染対策で逼迫している医療機関への負担を減らすために、個々人が熱中症にならない努力がこの夏必要なのです。」
▼新型コロナウイルス緊急特集【“コロナ夏”の「かくれ脱水」・熱中症対策】では、谷口英喜先生による詳しい解説が掲載されています。ぜひ特集をご覧になり、熱中症から身を守ってください。