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小寒小寒「色鮮やかなちらし寿司 ~駿河湾の海の味と共に~」

妻に代わって腕をふるう夕飯

  三が日が終わり、親戚の来訪もひと段落。私はお酒を飲んでたっぷり楽しんでいたが、妻は対応に追われて、息つく暇もなかったようだ。「夕飯は出前でいい?」と、すっかり疲れ切ってしまってい る。それならば、私が妻のため子のため腕を振るおうではないか。「今日は任せておけ」と妻に宣言し、意気揚々と台所に向かう。独身時代は自炊をしていたし、料理は嫌いではない。献立は、最近 体重を気にして食べる量を減らしている様子の妻のために、済生会のホームページで見つけたメニューにしよう。フライがあってデザートまでそろっているのに700キロカロリー以内だし、おまけに地 元・静岡県の名物がたっぷりなのだ。早速包丁を使い始めたが、昔のようにスムーズにいかない。う~ん、まさかこんなにブランクを感じるとは。慎重に進めていると、「パパ大丈夫なの?」と子ども達が妻に問いかける声が聞こえた。

献立のポイント

今回使用した食材
今回使用した食材

 ちらし寿司のメイン具材である桜エビは、茹でる際、箸を4本使用してかき混ぜると、ヒゲが取れやすくなります。臭みが気になる場合は、みりんと醤油で味付けをして佃煮風にしましょう。黒はんぺんは、イワシとサバを原料とした練り物で、静岡県焼津市の名物。清水港で日本有数の水揚げ量を誇るマグロも、同じくフライに仕上げています。
 「紅ほっぺ」は、甘みと酸味のバランスがよく、香りがいいのが特徴です。少し加熱することで、ジャムのように濃厚な味わいが感じられます。すまし汁の結び湯葉は、高温の湯で戻すと結び目がほどけてしまうため、60~80℃が最適な温度。ポットの湯に約10分つけるのがオススメです。

桜エビ

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 体長3~5cmほどの小さなエビで、頭と殻も含め、丸ごと食べられます。日本では、静岡県の駿河湾でしか水揚げされていません。漁期は、春(3月下旬~6月上旬)と秋(10月下旬~12月下旬)の年2回。冷凍・冷蔵技術や輸送手段の発達で、遠隔地でも生のまま味わえるようになりました。


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レシピ作成
静岡済生会総合病院
臨床栄養科 科長
星 智子

1食の栄養価 (1人分)

エネルギー 698 kcal
たんぱく質 34.4 g
脂質 20.0 g
カルシウム 305 ㎎
4.5 ㎎
ビタミンA 478 μgRE
ビタミンB1 0.34 ㎎
ビタミンB2 0.45 ㎎
ビタミンC 68 ㎎
食塩相当量 4.76 g
食物繊維相当量 6.3 g

エネルギーを500kcal以下にする場合

黒はんぺんはフライパンで焼き、
マグロは竜田揚げに変更

黒はんぺんはフライパンで焼いて、ショウガ醤油もしくはショウガでいただきます。マグロはフライにせず、片栗粉をつけて竜田揚げにしましょう。ちらし寿司は、使用するごはんの量を3分の2に減らします。

塩分を2g以下にする場合

すまし汁は飲む汁の量を減らし、
マグロは減塩の醤油やだし醤油に漬ける

すまし汁は器に盛る汁の量を小さいお玉1杯(50g)程度にします。マグロを漬け込む際は、減塩醤油か減塩のだし醤油を使用しましょう。ちらし寿司の錦糸卵は白だしではなくだし汁で作り、合わせ酢の塩を除きます。