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2023.04.12

眼瞼内反症 (がんけんないはんしょう)

entropium palpebrae

解説:西村 友美 (呉病院 眼科医長)

眼瞼内反症はこんな病気

眼瞼内反症は、一般的に「逆さまつげ」と呼ばれるものの原因の一つで、まぶた全体が内側(眼球側)に向かってまくれ込んだ状態です。


乳幼児において生まれつきまぶたの皮膚のたるみが強く(皮膚過剰)、皮膚の下の組織の接着が弱いために起こる「先天性眼瞼内反症」と、加齢によってまぶたの皮膚がたるんだり、まぶたを支えている組織や皮下の筋肉が緩んだりすることで起こる「加齢性眼瞼内反症」があります。

眼瞼内反症の症状

まぶたとともにまつげが内側に向くため、まぶたとまつげが黒目(角膜)に接触してしまいます。そのため常に黒目に傷がつくことで目がゴロゴロしたり涙が出たりするほか、まぶしさや目やに、充血が続くなどの症状がみられます。
水が目にしみることがあるため、乳幼児の場合は洗顔を嫌がることもあります。

眼瞼内反症の検査・診断

まぶたとまつげが内側に向き、黒目に当たっていることを確認します。
加齢性眼瞼内反症では、まぶたとまつげが内側に向いているのかどうかが分かりづらいことがあります。その場合、下まぶたを下側に引っ張り一時的に正常な向きにした後、ぎゅうっと強く目を閉じてもらいます。目を開いたときに下まぶたが内側に向く様子がはっきりとみられたら、眼瞼内反症と診断することができます。

眼瞼内反症の治療法

先天性眼瞼内反症では、成長とともに1歳前後で治癒することが多いため、まずは目を清潔に保ち、目やにや黒目の傷に対して目薬を使用して治療を行ないます。
症状が改善しない場合や、常に黒目に傷がつくことで視力の発達への影響が予測される場合には手術を検討します。

加齢性眼瞼内反症では、目薬やテーピングの使用、当たっているまつげを抜くなどで経過をみることがあります。まつげを抜くことで症状は一時的に改善されます。ただ、まつげが生えてくると再発してしまいます。そのため症状がひどい場合は手術を検討します。

常に目がゴロゴロする、目やにや涙が多いといった症状が続く場合は眼科を受診してください。
乳幼児では常に目がゴロゴロすることからまばたきが多かったり、黒目に傷ができることで水がしみて洗顔を嫌がったりする様子も参考になります。

残念ながら、現時点で眼瞼内反症を予防する方法は分かっていません。

目がゴロゴロする、充血するなど、医学解説の「眼瞼内反症の症状」の項で記したような症状がみられたら、速やかに専門医を受診しましょう。

解説:西村 友美
呉病院
眼科医長


※所属・役職は本ページ公開当時のものです。異動等により変わる場合もありますので、ご了承ください。

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