済生会は、明治天皇が医療によって生活困窮者を救済しようと明治44(1911)年に設立しました。100年以上にわたる活動をふまえ、日本最大の社会福祉法人として全職員約64,000人が40都道府県で医療・保健・福祉活動を展開しています。
済生会は、405施設・437事業を運営し、66,000人が働く、日本最大の社会福祉法人です。全国の施設が連携し、ソーシャルインクルージョンの推進、最新の医療による地域貢献、医療と福祉のシームレスなサービス提供などに取り組んでいます。
主な症状やからだの部位・特徴、キーワード、病名から病気を調べることができます。症状ごとにその原因やメカニズム、関連する病気などを紹介し、それぞれの病気について早期発見のポイント、予防の基礎知識などを専門医が解説します。
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2020.02.26
いわゆる「床ずれ」で、寝たきりなどにより、体重で圧迫される部位の血流が悪化して滞ることで、皮膚が赤くなったり傷ができたりする状態をいいます。
私たちは無意識のうちに体を動かして、長時間同じ部位に圧迫が加わらないようにしていますが、自分で体を動かせない人は、自分の体重で長時間圧迫された皮膚に十分な酸素や栄養が行き渡らなくなり、褥瘡ができます。皮膚だけでなく、皮膚の下にある脂肪や筋肉、骨の近くまで傷ついていることもあります。
自分で体を動かせず長時間寝たきりで、栄養状態が悪い人や、高齢者、むくんでいる人、排泄物で皮膚がふやけるなど皮膚が弱い人に、圧迫だけでなく摩擦やずれなどの刺激が繰り返されると褥瘡ができやすくなります。
特にできやすいのは、以下のような骨が突出している部位です。
褥瘡ができやすい部位
塗り薬や創傷被覆材(やけどや褥瘡を覆う素材)で治療する保存的治療と外科的治療があります。医師だけでなく、看護師や栄養士、作業療法士、理学療法士、薬剤師など多職種で連携をとり、治療にあたります。
褥瘡のできやすい部位の皮膚が赤くなっている場合は、人差し指で赤くなっている部分を3秒間圧迫してみてください(指押し法)。押したときに白く変化し、指を離すと再び赤くなるものは褥瘡ではありません。押しても赤みが消えないときは初期の褥瘡だと考えられます。
指押し法で褥瘡の兆候がみられた場合は、速やかに病院を受診し、医師または看護師に相談しましょう。
同じ部位の長時間の圧迫を避けるために、体の向きを変えたり、浮かしたりします。2時間を超えない範囲で体位変換を行なうことが目安です(マットレスの種類や骨の突出し具合によって個人差があります)。
体圧分散寝具(マットレス)を使用して身体の接触面積を増やしたり、接触部位を変えたりすることで、接触圧を低くするのも有効です。
また、排泄物や汗で皮膚が湿ってふやけている状態が長時間続くと、皮膚へ刺激が加わり、褥瘡ができやすくなります。皮膚をやさしく洗った後は、肛門周囲や外陰部など刺激を受けやすい皮膚に保護用のクリームなどをつけましょう。骨が突き出ている部位は摩擦を受けやすいため、予防のためのテープやすべりやすい創傷被覆材を貼ることをおすすめします。また、乾燥した皮膚も刺激を受けやすいため、普段から保湿クリームをつけましょう。
さらに、栄養状態が悪いと褥瘡ができやすいので注意が必要です。
解説:坂口 郁代
川内病院
皮膚科部長
※所属・役職は本ページ公開当時のものです。異動等により変わる場合もありますので、ご了承ください。