済生会は、明治天皇が医療によって生活困窮者を救済しようと明治44(1911)年に設立しました。100年以上にわたる活動をふまえ、日本最大の社会福祉法人として全職員約67,000人が40都道府県で医療・保健・福祉活動を展開しています。
済生会は、404施設・435事業を運営し、67,000人が働く、日本最大の社会福祉法人です。全国の施設が連携し、ソーシャルインクルージョンの推進、最新の医療による地域貢献、医療と福祉のシームレスなサービス提供などに取り組んでいます。
40都道府県で、病院や診療所などの医療機関をはじめ、高齢者や障害者の支援、更生保護などにかかわる福祉施設を開設・運営。さらに巡回診療船「済生丸」が瀬戸内海の57島の診療活動に携わっています。
主な症状やからだの部位・特徴、キーワード、病名から病気を調べることができます。症状ごとにその原因やメカニズム、関連する病気などを紹介し、それぞれの病気について早期発見のポイント、予防の基礎知識などを専門医が解説します。
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一般の方の心身の健康や暮らしの役に立つ情報を発信中。「症状別病気解説」をはじめとして、特集記事や家族で楽しめる動画など、さまざまなコンテンツを展開しています。
2013.06.24 公開
尿の中に含まれている物質が結晶になり、それがタンパク質などと結合して固まったものを結石といいます。
尿は腎臓でつくられ、尿管を通って膀胱にためられ、尿とともに外に排泄(はいせつ)されます。この、尿の通り道である「尿路」に結石ができる病気が、尿路結石症です。
結石のできた場所によって、腎臓にできたものは腎結石、これが下の尿管に落ちてきたものは尿管結石、膀胱にできた場合は膀胱結石と分類されます。
また、結石のもとになる尿中の成分はさまざまです。シュウ酸カルシウム結石、リン酸カルシウム結石、リン酸マグネシウムアンモニウム結石、尿酸結石、シスチン結石などが代表的です。
尿が酸性かアルカリ性かで、結石の主成分は変わります。酸性の尿では尿酸結石ができやすく、アルカリ性の尿ではリン酸カルシウム結石ができやすくなります。
尿路結石の種類
尿路結石症は文明病の一つといわれており、国民の食生活が豊かになるにしたがって急増しています。2007年の調査によると、日本人男性の7人に1人、女性の15人に1人が、一生のうち一度は尿路結石にかかるといわれています。
直径5~9mmまでの小さな結石は、尿道から自然に排出される可能性があります。そのため、水分を多量にとって結石が下降するのを促し、排石を待ちます。
自然な排出が期待できない場合や、尿路がつまって腎がむくんでしまっている場合などには、結石を砕いて小さくする手術を行います。近年は、お腹にメスを入れずに、専用の結石破砕機を使って体外から間接的に衝撃波を当てて、体内の結石を砕く手術がよく行われています。この手術で破砕された結石は、尿と一緒に自然に排出されます。
結石の大きさや位置によっては、尿道から細い内視鏡(カメラ)を挿入して結石を砕く手術や、背中から腎臓に向かって穴を空けてから内視鏡で腎結石を破砕する手術、お腹を切開して結石を取り出す手術なども行われます。
解説:大地 宏
山形済生病院
泌尿器科医長
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