済生会は、明治天皇が医療によって生活困窮者を救済しようと明治44(1911)年に設立しました。100年以上にわたる活動をふまえ、日本最大の社会福祉法人として全職員約64,000人が40都道府県で医療・保健・福祉活動を展開しています。
済生会は、405施設・437事業を運営し、66,000人が働く、日本最大の社会福祉法人です。全国の施設が連携し、ソーシャルインクルージョンの推進、最新の医療による地域貢献、医療と福祉のシームレスなサービス提供などに取り組んでいます。
主な症状やからだの部位・特徴、キーワード、病名から病気を調べることができます。症状ごとにその原因やメカニズム、関連する病気などを紹介し、それぞれの病気について早期発見のポイント、予防の基礎知識などを専門医が解説します。
全国の済生会では初期臨床研修医・専攻医・常勤医師、看護師、専門職、事務職や看護学生を募集しています。医療・保健・福祉にかかわる幅広い領域において、地域に密着した現場で活躍できます。
一般の方の心身の健康や暮らしの役に立つ情報を発信中。「症状別病気解説」をはじめとして、特集記事や家族で楽しめる動画など、さまざまなコンテンツを展開しています。
2020.02.12
皮膚に赤みや湿疹などの症状が何もないのにかゆみを感じる病気です。全身がかゆくなるものと、陰部などの限られたところだけがかゆくなるものがあります。
ヒスタミン(アレルギー症状を引き起こす物質)や、それ以外のさまざまな化学伝達物質によってかゆみが生じます。また、乾燥肌ではかゆみを感じる神経が体の表面近くまで伸びているので、ちょっとした刺激でかゆくなることがあります。そのほかには腎臓や肝臓の病気、糖尿病やホルモン異常、血液や内臓のがん、飲み薬などが原因の場合があります。
日常のスキンケアとともに、保湿剤や鎮痒性外用薬(皮膚のかゆみを鎮める薬)の塗布、抗ヒスタミン薬の内服などで治療を行ないます。もし、かいてしまい湿疹ができたときはステロイド外用薬を使用します。
保険適応外ですが、紫外線療法(紫外線の免疫抑制作用を利用して、過剰反応を起こしている皮膚の症状を沈静化させる)で効果が出る場合もあります。
透析患者や慢性肝疾患の人のかゆみに効く飲み薬もあります。
基礎疾患がある人は、その治療をしっかりと行なうことが重要です。
肌に目立つ異常がないのにしつこいかゆみが続き、抗ヒスタミン薬を使用しても改善しないときは、内臓の病気によることがありますので、病院を受診しましょう。
入浴・シャワーで体を洗う際には、皮膚を強くこすらないようにしましょう。また、使用する石鹸、シャンプーは洗浄力の強いものを避け、残らないように十分にすすぎましょう。
入浴・シャワー後は必要に応じて保湿剤をぬってください。
解説:坂口 郁代
川内病院
皮膚科部長
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