社会福祉法人 恩賜財団 済生会(しゃかいふくしほうじん おんしざいだん さいせいかい)社会福祉法人 恩賜財団 済生会(しゃかいふくしほうじん おんしざいだん さいせいかい)

2013.07.16 公開
2025.05.27 更新

突発性難聴

sudden deafness

監修:森 一功 (大阪府済生会 富田林病院 耳鼻咽喉科 部長)

突発性難聴はこんな病気

突発性難聴は、それまで耳の病気を経験したことのない人が明らかな原因がないにもかかわらず、ある日突然耳が聞こえなくなる病気です。患者は一般的に30~60歳代(特に50歳代)に多く、発生率にそれほど男女差はありません。

突発性難聴の原因は不明です。有力な説としてウイルス感染説、循環障害説などが言われていますが突発性難聴の原因は一つではなく、さまざまな原因が組み合わさったものではないかと考えられています。

厚生労働省では、突発性難聴の診断基準を「突然の、文字どおり即時的な難聴、または朝目が覚めて気づくような難聴。ただし、難聴が発生したとき、就寝中や作業中など、自分がそのとき何をしていたかが説明できるもの」などとしています。

突発性難聴は3分の1が完治し、3分の1が回復しても難聴が残り、残りの3分の1は治らずに終わると言われています。発症して約1カ月で聴力が固定されてしまうため、早期発見、早期治療がとても重要になります。特に、発症してから2週間以上経過した場合や、高度の難聴を認める場合、回転性のめまいを伴う場合、高齢者や10歳以下の子どもの場合は予後が悪くなる可能性があります。突発性難聴は、発症して7日以内に治療を受けることが大切であり、急に聞こえにくくなったと思ったら早めに受診することをお勧めします。

監修:森 一功
大阪府済生会 富田林病院
耳鼻咽喉科 部長


※所属・役職は本ページ公開当時のものです。異動等により変わる場合もありますので、ご了承ください。
※診断・治療を必要とする方は最寄りの医療機関やかかりつけ医にご相談ください。

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