済生会は、明治天皇が医療によって生活困窮者を救済しようと明治44(1911)年に設立しました。100年以上にわたる活動をふまえ、日本最大の社会福祉法人として全職員約64,000人が40都道府県で医療・保健・福祉活動を展開しています。
済生会は、405施設・437事業を運営し、66,000人が働く、日本最大の社会福祉法人です。全国の施設が連携し、ソーシャルインクルージョンの推進、最新の医療による地域貢献、医療と福祉のシームレスなサービス提供などに取り組んでいます。
主な症状やからだの部位・特徴、キーワード、病名から病気を調べることができます。症状ごとにその原因やメカニズム、関連する病気などを紹介し、それぞれの病気について早期発見のポイント、予防の基礎知識などを専門医が解説します。
全国の済生会では初期臨床研修医・専攻医・常勤医師、看護師、専門職、事務職や看護学生を募集しています。医療・保健・福祉にかかわる幅広い領域において、地域に密着した現場で活躍できます。
一般の方の心身の健康や暮らしの役に立つ情報を発信中。「症状別病気解説」をはじめとして、特集記事や家族で楽しめる動画など、さまざまなコンテンツを展開しています。
2024.08.07
慢性膵炎(すいえん)とは、膵炎が何度も繰り返されて長期間続いている状態です。
膵臓は胃の背中側にある臓器で、消化酵素を含む膵液や、インスリンなど血糖値を調節するホルモンを分泌しています。膵液が過剰に分泌されて膵管内圧が高まると、膵液は膵臓自体を消化し始め、膵炎を発症します。膵炎が長期間続くと慢性膵炎になり、膵液が貯留した嚢胞(膵嚢胞)や石(膵石)ができる人もいます。また、膵炎によって膵臓の細胞が壊れて硬くなると、糖尿病や膵臓がんを引き起こします。
最も多い原因はアルコールの飲み過ぎですが、原因を特定できない
早期の段階では自覚症状が現れにくく、診断されたときには既に進行した状態であることが少なくありません。
慢性膵炎の症状は、進行するにつれて変化します。よくみられるのは上腹部痛と背部痛(みぞおちから背中に通しての痛み)です。アルコールや脂っこいものを食べた数時間後に現れることが
1)血液・尿検査
血中または尿中膵酵素(アミラーゼ、リパーゼなど)値の異常が診
2)画像検査
腹部超音波やCT・MRIなどの各種画像検査で、慢性膵炎かどうか、膵石や膵嚢胞、膵臓がんの有無について診断します。早期慢性膵炎の診断には、内視鏡の先端にエコーが付いている「超音波内視鏡検査」が膵臓に近い胃から観察ができるため適しています。慢性膵炎の疑いがある場合は、専門医のいる病院の受診をお勧めします。
最も大切なのは、原因を除くことです。 大多数の方は飲酒が原因なので、まず禁酒をすることが必須です
大変なのは頑固な痛みです。鎮痛剤を常用して、次第に効
慢性膵炎は早期の段階で治療を行なえば、進行を阻止し、膵臓がんのリスクを下げることが期待できます。慢性膵炎が心配な方は消化器内科を受診してください。
飲酒と喫煙は慢性膵炎を進行させることがわかっています。禁酒、
解説:中村 由紀子
山形済生病院
消化器内科
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