済生会は、明治天皇が医療によって生活困窮者を救済しようと明治44(1911)年に設立しました。100年以上にわたる活動をふまえ、日本最大の社会福祉法人として全職員約67,000人が40都道府県で医療・保健・福祉活動を展開しています。
済生会は、404施設・435事業を運営し、67,000人が働く、日本最大の社会福祉法人です。全国の施設が連携し、ソーシャルインクルージョンの推進、最新の医療による地域貢献、医療と福祉のシームレスなサービス提供などに取り組んでいます。
40都道府県で、病院や診療所などの医療機関をはじめ、高齢者や障害者の支援、更生保護などにかかわる福祉施設を開設・運営。さらに巡回診療船「済生丸」が瀬戸内海の57島の診療活動に携わっています。
主な症状やからだの部位・特徴、キーワード、病名から病気を調べることができます。症状ごとにその原因やメカニズム、関連する病気などを紹介し、それぞれの病気について早期発見のポイント、予防の基礎知識などを専門医が解説します。
全国の済生会では初期臨床研修医・専攻医・常勤医師、看護師、専門職、事務職や看護学生を募集しています。医療・保健・福祉にかかわる幅広い領域において、地域に密着した現場で活躍できます。
一般の方の心身の健康や暮らしの役に立つ情報を発信中。「症状別病気解説」をはじめとして、特集記事や家族で楽しめる動画など、さまざまなコンテンツを展開しています。
2014.12.17 公開
人の身体には、病原体から自らを守る免疫システムが備わっています。免疫細胞の主役は白血球で、マクロファージ、リンパ球、顆粒(かりゅう)球などがその仲間です。リンパ球は、体内に侵入してきた病原体を排除する重要な役割を担っています。そのリンパ球ががんになって異常に増える病気が悪性リンパ腫です。
悪性リンパ腫は、ホジキンリンパ腫と非ホジキンリンパ腫の2種類に大きく分けられます。日本人の場合はホジキンリンパ腫は少なく、ほとんどが非ホジキンリンパ腫です。非ホジキンリンパ腫は、さらにB細胞リンパ腫とT/NK細胞リンパ腫に分類されます。
悪性リンパ腫は、第I期~IV期の4段階で進行していきます。I期・II期はリンパ腫が横隔膜を境とした身体の片側にとどまっている状態で、III期・IV期はリンパ腫が横隔膜の両側にある状態です。さらに、CTやPET/CTを使って全身への広がりと進行状態を調べ、治療方針が決定されます。治療は、抗がん剤による化学療法、放射線療法が主体ですが、効果が見られない場合は造血幹細胞移植、モノクローナル抗体療法などが行われます。他のがんと比べて化学療法がよく効きますが、患者さんの2人に1人以上が再発すると言われています。
悪性リンパ腫は血液のがんでは最も患者数が多く、非ホジキンリンパ腫は人口10万人に対して10人強です。特に中高年に多く、高齢化の影響で患者が増加傾向にあります。
解説:太田 健介
中津病院
血液内科部長
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